問題の本質は何なのか、成果が出ない本質は何なのか、怒っている本質的問題点は何なのか、何かをしようとしている本質的目的は何なのか、といった感じ。
本質を探し出さずに表面的な解決策を求めるばかりじゃ、いくら努力しようとも幾度となく生えてくる枝葉を切るのと同じ。
真の解決策は根っこ(=本質)から見出す必要があると思うのです。
それは、全てにおいて言えることだと思います。
人とは?生きるとは?といった事柄についても。
そこで、僕が現時点の思考能力で考え、行き着いた場所は1.マズローの欲求5段階説であり、2.ダーウィンの進化論でした。
今回はまず、言わずと知れた理論である1.マズローの欲求5段階説について書こうと思います。
アブラハム・マズロー(1908年~1970年 A.H.Maslow アメリカの心理学者)

マズローは人間の基本的欲求を5段階のピラミット層に分けて説明しました。
このピラミッドは下層から上層に向かい、各階の欲求を満たす事によって1段ずつ上昇していくというものであります。
簡単に説明すると
①&②生理的欲求&安全の欲求は”生”に対する基本的な欲求で、災害、暴力、病気などによる恐怖と常に隣合わせにいる状態を指します。※”生きる為に生きる”状態にある貧困国の人々は、殆どがこの階層に留まざるおえない状況。
③社会的欲求は、家族、会社、国などの社会的組織に属していたいという帰属欲求を指します。これは、あくまでも”生”に対する安全が確保された上で生じるものです。
④自我の欲求は、他人からのの称賛、尊敬されたいといった尊敬欲求です。これは、客観的な要素が伴うゆえに、社会的組織に帰属している事が必要条件となる事は明白です。
⑤自己実現の欲求は、自身の才能を如何なく発揮し、目標とする人物像に近付く為に努力したいといった精神世界の人々を指します。その際、行動動機となるのは自己実現欲求であり、潜在的に称賛、尊敬を求める場合は④の自我の欲求に値します。
そして、マズローは①~④階層に動機づけられた欲求を「欠乏欲求」とし、⑤を「成長欲求」としました。
欠乏欲求にある段階では、下層欲求を優先的に充足させようとし、欲が満たされることによって上階層に達する事が出来ると指摘しています。
それに比べ、成長欲求の段階に達した人は自己の実現を達する為には、下層欲求の不充足があろうとも臆せず行動出来るとしています。
そして、この段階のみ満たされる事が無く、常に高い次元を求め行動するのだというのです。
人は欲を持つ生き物です。
厳しくは欲の為に生きている、と言い換えてもよいかも知れません。
マズローの欲求5段階説は、眼には見えない”欲”という人間の本質的部分を体系的にまとめ、ピラミッドというわかりやすい形で視覚化した事に大きな意義があると思います。
冷静に人を観察し、自身を省みると驚くほどこのピラミッドに当てはまる事を認識する事が出来ます。
そして、現在の自分がどの階層にいるのかを(嘘、偽り無く)認識し、行動する事が大事だと思います。
最後に、マズローの欲求5段階説がピラミッド型になっているように、自己実現の段階に達する為には、下層欲求の充足が必要不可欠です。
それは、資本主義社会に生きる我々にとって、”金”が大きく左右する要素となります。
金の充足を経験せずに、真の自己実現欲求の段階に達する事は99.9%不可能だと思っています。
残念ではありますが、人間の金銭欲は極めて強力であり、間違った判断を引き起こす凶暴性を充分に持っています。
だからこそ、真の自己実現の段階に達したいのであれば、まず手段としての”金”を手にする必要があると思います。
じゃなければ、どんなにキレイごとを述べようともいずれは金銭欲に負ける瞬間が訪れます。
僕はマズローから、人間の本質を捉えた上で、一体何をすべきなのかを学びました。
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