その多くの矛先は、社会的弱者に向けられます。
今日観た映画は、実際に起きたいわゆる社会的弱者による闘争を描いた一作でした。
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この映画はシャーリーズ・セロン主演の実話を元にした社会派ドラマ。
夫のDVに耐えかねて、子供2人を連れて家を飛び出した主人公ジョージーは、実家のあるミネソタに戻ってきたが、実は実家の父親と折り合いが悪く、なんとか子供達のために独り立ちしようと、旧友に紹介された給料のいい鉱山で働くことを決意する。
が、鉱山の荒っぽい男たちの中に混じって女性が働くには、あまりにも過酷なものだった・・・。(Yahoo!レビュー引用)
世界初のセクシャルハラスメント集団訴訟
映画では、DV、セクシャルハラスメント、性的暴行などの現代に及ぶ様々な社会問題を取り上げ、一つの作品として視聴者に問いかけをしています。
いまだセクシャルハラスメントといった言葉が認知されていなかった1984年。鉱山というただでさえ過酷な労働環境下にも関わらず、酷い誹謗愁傷、犯罪まがいのセクハラを受けながらも自身の家族のために我慢をし、日々の労働に向かう女性達。
そのような最中、主人公ジョージーは会社への裁判を申し立て、数々の嫌がらせ、虚言に悩ませながらも見事勝訴し、世界初となる判例を築くことなり、今日に及ぶ女性差別撲滅に多大な貢献をすることとなったのです。
また、酷い噂や虚言により一度は信頼を失ってしまうも、崇高な家族愛、友情愛により信頼を取り戻していくさまは、涙を流さずにはいれません。
立ち上がる勇気
告訴人であるジョージーが、法人である鉱山会社から勝訴するためには、権力による抑圧に屈しない仲間(少なくとも原告3人)をもって集団訴訟に持ち込むしかありません。しかし、4年間にも及ぶ裁判の間、男性労働者からの嫌がらせ、脅迫、セクハラは日を増すごとにエスカレートしていき、正義を貫こうとするジョージーは逆に煙たがれ、孤立してしまうのです。
集団の中で生きる我々の社会において、このような事例は多々あります。政治世界における賄賂や、商売における場代、はたまた不当な労働搾取などなど。
この映画は、社会的弱者が如何に正義を貫き、権利を勝ち取るのかを考えさせてくれる映画でした。
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