さて、もう一匹は常温の水にいれる。何の問題もなくスイスイ泳ぐ蛙。むしろ心地良さそうだ。
それでは、水温を徐々に上げていくとどうなるだろうか。摂氏25度ぐらいになっても蛙は何ら動きをみせない。水温はさらに上昇する。蛙は徐々に消耗していき、気付けば鍋から脱出することはできず茹でられてしまう。
この話は、企業が徐々に変わりゆく外部環境や内部環境に気付かず、いつの間にか取り返しのつかない事態に追い込まれ、ついには倒産に至る事象を説明する際にコンサルタントが引用する話で有名な話です。
人間は環境適応能力のある生き物であるため、本来ならば変化に反応し自身を適合させていきます。
しかし、この蛙のように自身の命を落とすことになるほどの脅威が徐々に進行していたとしても、その変化のスピードがほとんど感じ取れないほどゆっくりと進行していると気付くことができません。
病気がまさにそうです。事故などの突然起きるアクシデント以外は、基本的に日々の積み重ねの結果、目に見えないところで徐々に進行し、初期に対処していれば回避することができたにも関わらず最悪の場合死に至る病を患うことになります。
そのリスクを回避するにはどんなに体調が良くとも常に変化が起きていることを認識し、医者による定期診断を受けるべきなのです。これは全てにおいて言える事象です。人は自分が思っているほど賢くありません。特に自分のこととなるとファクトに感情が入り込み、冷静でロジカルな考えが出来ないものです。
ITの発達により情報は溢れ、社会の変化のスピードは計り知れません。
またソーシャル社会の到来により、革命は1日にして起き、崩壊も一瞬にして訪れる社会となりました。
ゆでられた蛙にならないために、明日には今まで当たり前に感じていた環境がガラッと変わる脅威に常にさらされていることを認識し、一方で、それでも絶対に変わらない軸を自分の中に組成し生きていこうと思います。
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