街からひしひしと湧き出る成長気運と実際にバンバン高層ビルが建てられていく成長スピードに衝撃を受け、
うかうかしている場合じゃないと、起業を決意した由緒ある場所"ベトナム"から今年は年末の振り返りを書いています。
今年でかれこれ8年目の振り返り。
※過去のエントリーはこちら→ 2015年、2014年、2013年、2012年、2011年、2010年、2009年
総論、今年は変化多き一年であり、覚悟を決める一年となりました。
近況報告も含めてここに書き納め。
■近況報告
そもそも何をしているのか:

弊社Growtherは、企業が問題に直面した時に、独立経営者やフリーランスなど、マーケティング分野で活躍するプロフェッショナルである「エキスパート」を選定してマッチングする"BIzlink"というサービスを提供しています。
※参考:Biglife21インタビュー記事 http://biglife21.com/companies/12445/
「正社員として雇う」というハードルの高さを下げ、「月や週の数日間だけ力を借りる」スタイルにて専門性の高いマーケティングエキスパートを受け入れることにより、優秀な社員を固定費で雇い続ける余力のないベンチャーや中小企業、WEBやマーケティングノウハウを持たない老舗企業においても、スポットで最先端の戦略や仕組みを取り入れることができ、事業成長をはかることができます。
今の世の中は大企業が優秀な人材を囲い続け都心に優秀な人が集ってしまうため、大手企業と中小、都心と地方の間には大きな情報格差が生まれています。
購買のチャネルがリアルからWEBに変わっていく中、現代のWEBを中心としたマーケティングを外部の業者に頼りっきりで社内に取り入れることのできない中小、老舗企業は良いサービス、良い商品を持っていても戦えない状況が生まれています。
Bizlinkを通じて、優秀なマーケターの知見やノウハウを大手から中小、ベンチャー、老舗企業へと繋ぐことで本当に良いモノを世の中に広めていきたいと考えています。これは会社という形態に捉われず、プロジェクトベースだからこそできる仕組みです。
ゆくゆくは人材の流通に革命を起こし、今治市の"今治タオル"復活を導いた、佐藤可士和さんが手がけられたプロジェクトのような事例を、世界中で無数に生み出していきたいと思っています。
■2016年の振り返り
1. 会社について
組織:当初、一人で始めた弊社も早いもので創業から1年と半年が経過しました。
思えば、昨年の今頃はまだ会社も僕一人で会社と言っても個人事業主に毛が生えたような状況でした。
今ではコアメンバー4名に業務委託3名、インターン4名、エンジェル2名、顧問1名と仲間も増え、
やれることが増えると同時に社会への責任も大きくなってきました。
弊社の特徴的なポイントは、いわゆる正社員以上にフリーランスや業務委託契約の仲間が多いことです。
中にはリモートワークのエンジニアがいたり、平日の夜や土日の空いてる時間だけ手伝ってくれる仲間がいます。
21世紀の働くインフラをつくろうとしている弊社自体が、新しいスタイルの働き方を取り入れ実体験したその良さをお客様にも導入をいただく。そういった好循環を今後も生んでいきたいと思っています。
ファイナンス:創業当時、お金がなくて資本金20万円でスタートをした弊社も、少しずつ実績を積み今年から正式に銀行とのお付き合いもできるようになりました。まだ実績の浅いベンチャー企業にお金を投資する、貸すという行為は未来に対する期待の表れです。この1年間、様々な方々から頂いた期待を背負って、必ずその期待に応える成果を出すため事業に もっと集中し、邁進して参ります。
サービスについて:今年一番決断に苦慮したのが自社サービス"Bizlink"のピボットです。
具体的にはまだお伝えできないのですが、昨年から開発をし続けてきたBizlinkのサービスUVPを変更する決断の必要性があり、数百万と投資をしてきたためサンクコストの呪縛に悩まされながらも仲間と議論を繰り返し、最終的に一から開発をすることに決めました。
来年には新たな形でリリースをすることができるかと思います。
苦渋の決断ではありましたが、この決断が正しかったと言えるよう本当に良いサービスにしていきたいと思います。
海外事業について:今ベトナムに来ている所以でもあるのですが、弊社は早い段階で海外での事業を展開していきます。今年はその覚悟を真なるものにすることができた1年だったと感じています。
マーケティングノウハウやそもそもの人材の専門性の水準には、先進国と後進国の間でかなりの開きがあります。
人口ボーナスが続き、インフレ率、GDP成長率の高い発展性の高い後進国における事業展開において、先進国で培った専門性は有効な知恵となります。海外を跨いだプロジェクトチームで後進国をより良い社会に、より良い市場へと進化を遂げる。大手コンサル会社や大手広告代理店ではなく、小規模で筋肉質の高いプロジェクトチームを無数に産むことで世界の経済、社会の成長スピードを高めることができると考えています。
今の時代、お金は想いのあるリーダーと優秀なチームさえあればVCやエンジェル、銀行、クラウドファンディングを通じて集めることができます。お金と人の流通に変革を起こすことができれば、今の資本主義の構造自体を変革できると信じています。
2017年は海外展開の構想を体現できる1年にしたいと思います。
■反省点について
"経営"のダッシュボード化:個人で営業をしていれば良かった状況から組織としてマネージメントもしつつ会社を前に進める必要性のある環境へと変化をした結果、経営のKPI管理、PDCAの高速回転が非常に大事だと認識するようになりました。
今年は営業はもちろん、ファイナス、採用、マーケティング、ブランディング、業務効率化、サービス開発、アライアンス、、、様々なタスクをパラレルに進めるもののDoだけが先行してしまいCheck機能が疎かになってしまいました。
緊急度は違えど重要度の高い様々な仕事をパラレルに進めるためには経営の状態をダッシュボードのような形で一目で進捗がわかる状態を作らなければ、僕のフロッピーディスクレベルの頭の処理スピードでは追いつかないなと、、。
年始の時間を使ってこの点を改善出来るように頭を絞ってみたいと思います。
本気で"挑戦"をし続けられたのか?:実はこれが今回振り返りをしていて一番自分自身に問いかけたこと。
・自らに負荷をかけ続けられていたか?
・毎日昨日の自分を超えるつもりで1日を過ごしていたか?
・本気で世の中に必要なサービスだと信じて、死ぬ気で頭をひねり、汗をかき続けたか?
・不可能を可能にすべく、自身が持つすべてのリソースを使い倒してきたか?
・そもそもお前は本気なのか?
・真の剣を持って対峙してきたか?
・殺すか殺されるかの覚悟を持っていたのか?
・手抜いてるんじゃないか?綺麗ごと言ってるだけじゃないか?
振り返りをする上で、毎回過去のエントリーをすべて読み返すのですが、8年前の自身が鬱に近い状況にあったことや家業が倒れ、家族全員が途方に暮れていた頃に比べれば、かなり今の状況は改善したし前進したと思います。
ただ、昔は当然のように出来ていた習慣や行動が今はないがしろにされていて、軽く流してしまっている自分がいました。
かれこれ10年前から常に心に刻んでいる言葉、"積小為大"。
大事を成すためには小さなことをコツコツと積み上げていくしかありません。
自分の名前にもある"大成"を体現するために、小事を成す。
天才でもなく、突出した才能があるわけではない僕が出来る事は、誰よりも小事をコツコツと積み上げ続ける事のはず。
初心忘るべからず。
2時間ほど日本よりも遅いベトナムも午後4時を回り、徐々に年末の雰囲気が漂ってきました。
毎年、毎年、年末年始はやってきて、世界に惨事が起きても大統領が変わっても変わらずに時は刻々と流れていきます。
世界中のすべての人に平等に分け与えられている時間。
今や時間以外のものは平等に分け与えられない世界になりました。
経済成長の背景に未だ1日2ドル以下で暮らす人々が20億人もいて、富の格差は日に日に大きくなっています。
中央集権的なシステムから"人"と"お金"の2大経営資源の流通を変革することで、想いのある人や自ら行動の出来る人が当たり前に機会を手にすることの出来る社会を創りたい。
自分に与えられた時間を、この事業に、世の中作りに投資していきたいと思います。
2016年、みなさん大変お世話になりました!
特に会社の仲間達には本当に感謝をしています。去年まで一人で進めていた今の事業を信じて、まだ名もないベンチャーに参画をしてくれて本当にありがとう。色んなことがあったけど、これを乗り越えることで僕たちはさらに強くなるのだと信じています。
そしてクライアントのみなさん、エキスパートのみなさん。
みなさんのご意見やフィードバックをいただけたことによりまだまだ足りませんがサービスレベルも少しずつ向上し、より多くの皆さんにサービスを提供するべく仲間を増やすことが出来ました。
来年は、この1年間貯めに貯めてきたエネルギーを一気に発散する1年にしたいと思います。
2017年、本年以上に想いを持って突き進んで参りますので、どうか引き続きよろしくお願いします!!!
ありがとうございました!!!
2016.12.31
株式会社Growther 代表取締役 兼 CEO 姜 大成(カン テソン)
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